「猿楽町で会いましょう」「うみべの女の子」で知られる
同作は、水泳部に所属する高校1年生・葵が主人公の物語。上級生からの理不尽な嫌がらせに耐えながら練習に打ち込む日々を送り、同級生の水泳部員・日菜に惹かれる気持ちを持て余す葵が、揺らぎながらも“普通”や“自分らしさ”とは何かを見つけていくさまが描かれる。監督は「スイート」「紋の光」を手がけた安井祥二が担い、「心のありか」の
葵役の石川は「わたし自身、学生時代に映画の中で描かれているような悩みを抱えていました。そのことを誰にも相談できなかった記憶があります。当時の自分をしっかり肯定できるようになった今、この映画を今悩んでいる誰かに届けたいと思い、オーディションに参加しました」「悩みの渦の中にいて、息がしにくいと感じている誰かに、この映画がそっと届いてくれたらいいなと思います」と思いをつづる。安井は「LGBTQ+に限らず、悩みを抱えながら生きている全ての人を、肯定できるような作品にしたい──そんな想いを込めて撮影した作品です」とコメントした。
YouTubeではティザー予告が公開中。葵の「普通の女の子だったらさ、こんなことにならなかったのかな」「人を好きになるってどんな感覚?」という言葉が収められている。なお同作には
映画「水の中で深呼吸」ティザー予告
石川瑠華 コメント
わたし自身、学生時代に映画の中で描かれているような悩みを抱えていました。そのことを誰にも相談できなかった記憶があります。当時の自分をしっかり肯定できるようになった今、この映画を今悩んでいる誰かに届けたいと思い、オーディションに参加しました。
役をいただいた時、オーディションを受けた時よりも“わからない”と感じました。現場でも、葵という人物について安井監督と日々話し合いました。安井監督はこういう人だと決めつけることはせず、時には少し距離をとって見守ろうとしてくださりました。娘思いだけど不器用なお父さんのようでした。そんな安井監督の映画だったからこそ、わたしは葵に真っ正面からぶつかるようにして役作りをしていったような気がします。
泳ぎの撮影と同じくらい、水中に身を置いている状態の撮影があり、回数を重ねるごとに息はできないはずなのに、「息をしやすい場所だ」と感じることがありました。その感覚は、葵を演じる上でとても大切なものだったと思います。悩みの渦の中にいて、息がしにくいと感じている誰かに、この映画がそっと届いてくれたらいいなと思います。
安井祥二 コメント
LGBTQ+に限らず、悩みを抱えながら生きている全ての人を、肯定できるような作品にしたい──そんな想いを込めて撮影した作品です。同性を好きになるなど、いわゆるマジョリティではない人たちの感情を描いた作品が「LGBTQ+の映画」というラベルで特別視されることに、私はずっと違和感を抱いていました。誰かにとってはごく自然で当たり前の感情が、いまだに「普通ではないもの」として扱われてしまうこと自体が、今の社会の空気を映しているようにも思えます。
この映画は、「LGBTQ+の映画」という枠組みの中で語られるものではなく、あくまでひとりの高校生が自分自身を模索していく物語です。主人公・葵の抱える揺らぎは、誰もが日々抱えている葛藤や迷いと、何も変わらないと私は思っています。“普通”とは何か、“自分らしさ”とは何か。ふと立ち止まって、そんな問いと向き合ってもらえるような、小さなきっかけになれば嬉しいです。
石川瑠華の映画作品
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おおとも ひさし @tekuriha
石川瑠華主演の映画「水の中で深呼吸」公開決定、「人を好きになるってどんな感覚?」
"なお同作には中島瑠菜、倉田萌衣、佐々木悠華、松宮倫、八条院蔵人、伊藤亜里子、川瀬知佐子、山本杏、森川千滉、倉林希和里、小西有也、野島透也、池上秀治、しゅはまはるみも出演した。 https://t.co/plvBgKZMI5