1本の和ろうそくができるまで、日本全国の職人たちを追う映画「炎はつなぐ」公開決定

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1本の和ろうそくができるまでに携わる日本全国の職人たちを追ったドキュメンタリー映画「炎はつなぐ」が、7月19日より東京・ポレポレ東中野ほか全国で順次公開される。製作・配給はシグロが担う。

映画「炎はつなぐ」場面写真

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同作の監督は、写真家として活躍し、映画「水になった村」「オキナワへいこう」なども手がけた大西暢夫。彼はライフワークとして15年以上にわたって日本全国150カ所以上の職人たちに取材を続けてきた。

映画「炎はつなぐ」場面写真

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このたび大西は、14の職人たちの技を映画にまとめた。“お蚕さん”と呼ばれる養蚕農家、蝋の原料になるハゼの実を収穫する“ちぎりこさん”、ハゼ蝋職人、藍染職人、藍染用の藍を生産するすくも職人、和紙の原料・ミツマタを栽培する農家、和紙職人、和紙職人が漉いた極薄の和紙を使って金箔を打つ金箔職人、仏具に金箔を漆で貼って高級仏壇に仕上げる“ヌッシャ”と呼ばれる塗師、その漆を集める漆かき職人、灯芯草から和ろうそくの芯を取り出す灯芯引き職人、灯芯を燃やして煤を集めて墨を作る煤職人、蚕から取った生糸を何重にも重ねて真綿の布団を作る真綿職人。そして職人たちの手を経て集められた材料を使い、1本の和ろうそくを作る和ろうそく職人の姿が切り取られる。

大西は「職人の仕事を理解しようと、漆や和紙の現場を見に行った。そしたらその先にも知らない仕事が広がり、面白さがとまらない。すべて和蝋燭に使われる材料を辿って出会った職人たちだ」と思いをつづっている。

大西暢夫 コメント

「今日は雨かあ~、漆が早く固まってしまうな」日差しがあるから固まるのではないのか?
「金箔は和紙が命なんや」
金属と紙、ミスマッチじゃないのか?
など、職人の仕事を理解しようと、漆や和紙の現場を見に行った。そしたらその先にも知らない仕事が広がり、面白さがとまらない。すべて和蝋燭に使われる材料を辿って出会った職人たちだ。
木蝋、和紙、灯芯、真綿。この4つが組み合わさることで、炎になる。
さらにすごいのは、使い切った材料の廃棄物が、次の職人が必要としている。
「捨てる」という言葉が、どの職人からも聞こえてこない。
僕たちは、言葉としての情報はいっぱい持っているけれど、意味がわかっていないことに気がついていない。

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© 2025 シグロ/大西暢夫

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ポレポレ東中野 @Pole2_theater

1本の和ろうそくができるまで、日本全国の職人たちを追う映画「炎はつなぐ」公開決定(動画あり) https://t.co/1UaGttQ6z0

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